ブログをこっそり書いてきましたが、(ああ見えて)すごく時間がかかるので、一旦休止することにしました。
パブリッシャーからの出資を受け、時間的に余裕ができたら再開するかもしれません。
それまでは各種ソーシャルメディアを中心に情報発信をしていく予定です。
開発は依然として進めているので、引き続き応援いただけると幸いです。
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ハッチポッチハウスブログ:2026年1月号

2026年になりました。
今回は特別に合併号(2025年12月+2026年1月)です!
本当は仕事が忙しく書く時間が取れなかったためですが…
えー、まずは12月の話から。
12月と言えばEpic Megagrantsの結果が発表されましたね(されました)。
今回3回目の挑戦となったHotch Potch Houseですが、肝心の結果は…
下の方に書きました。
今回の項目は以下の通り。
そうそう、今月から目次がつくことになりましたよ。
もちろんクリックするとその項目にジャンプします。いいでしょ。
●State Treeに乗り換え
●コリジョンの大改革
●共有リグの制作
●MegaPlants
●そのほか
●今後の計画
●State Treeに乗り換え
いつから話しているのかという感じではありますが、ついにAIロジックのStateTree(以下ST)乗り換えが完了しました。
思っていたのより3倍スムーズに完了しました。
ざこ敵のロジックは以前に別のプロジェクト用に作ったものを移植し、ボスは新しく作り直しました。
STの何がいいかといえば、なんと言ってもきれいに整ったUIでしょう!わーきれい。

個人的にゲーム作りでは整理整頓がとにかく重要なので、この変化はとても大きいです。
専用のデバッガーが追加されたおかげでデバッグも簡単になりました。
もっとたくさんトラブルが起きるものと、やる前からしょんげりしていましたが、ほとんど問題なくスムーズに移行することができました。本当にありがとうございました!(天に)
ただ、現状かなり柔軟性の低い作りとなっており、そこは大いに改善の余地がありそうです。
そのためにはまずどんな敵がいてどんな動きをするのかある程度固める必要があるので、色々スケッチを描いてアイデアを練っています。

現時点ではあまり見せられないので、発売後の楽しみにしておきます。
それと少し技術的な話に触れると、STに変更したことで個人的にハッピーなのはGameplayTagによってEventを発火できることです。
BehaviorTreeの時は(僕の知る限り)他に良い方法がなくしぶしぶDispatcherを使っていましたが、これだとハードリファレンスが必要となりモジュラー性が落ちてしまいます。
まとめるとこういうことになります↓

ちなみにボスはかなり前に作ったこいつです。いよいよ出番が来て本人も心なしか嬉しそうです。
●コリジョンの大改革
大化の改新、墾田永年私財の法、コリジョンの大改革。
プロファイル設定などもさることながら、この改革の圧倒的メインはカメラコリジョンです。
ずっとやらなくては思いつつ(めんどくさそうなので)無視してきた課題でしたが、まるでこぐまに脇腹をぐいぐい押されているかのような執拗なプレッシャーに耐えきれず今回の改革となりました。
UE5のカメラコリジョンはデフォルトの状態だとすごくがたつきがありとても快適にプレイできないのは皆さんご存知の通り(?)ですが、とりわけハッチポッチハウスのような狭い場所にものがたくさんあるゲームでは致命的にストレスフルです。
これまではこの動画にあるようにSpring Arm2個とLagによってスムーズに移動させる方式をとっていて割と満足していたのですが、ある時点から色々な問題が出てくるようになりました。
新ロジックはそれらの諸問題からの解放を目指し導入されました。
参考にしたのはHogwarts Legacyのカメラシステムです。
近づく時は普通の動きですが、遠ざかる時はキャラかカメラが動いている時だけゆっくり移動するようになっています。
言葉では分かりづらいので、とりあえず作ったものをお見せしましょう↓
…動画でもわかりづらいかもしれませんね。
プレイすれば直ちにわかるのですが、抜群にストレスが軽減されます。
それからカメラがオブジェクトにオーバーラップした時の挙動も新しくしました。
例えばえんぴつなど棒状のオブジェクトがカメラを防いでしまうと、カメラが前後に高速で移動することになり快適なプレイの妨げになってしまいます。
なので細長いものや小さいものはカメラが無視するように設定すればいいのですが、これだとカメラがオブジェクトの中に埋まってしまいます。
この問題を解決すべく、この動画を引っ張り出してきました。
偶然ですがHogwarts Legacyの開発者のトークです。
開発初期に見て以来ずっと参考にしてきた大変すばらしい動画ですが、カメラコリジョンについての説明がずっと謎のまま残っていました。

“解決法:Overlapを使う”と書いてありますが、Overlapにしただけではやはりカメラが棒の中に入ってしまいます。
動画内で具体的なロジックの説明がないので自分で作るしかありません。
実際にできたのがこちら↓
と、こんな感じでカメラの挙動をまるっと作り直したわけですが、やはりなかなか大変な作業でした。
ロジック自体は結構シンプルなのですが、毎フレーム計算しているのでデバッグが難しかったですね。
ある時点で計算は正しいはずなのに、なぜかあるべき位置から微妙にずれる問題が発生し、これに一番時間を取られました
諸悪の根源がSpring ArmのSocket Offsetだと判明し、ただちに取り押さえました。お縄。
そのあとはスムーズに進みました。めでたしめでたし。
●共有リグの制作

NPCのロボットを作りました。
すでに存在はしていたのですが、もともと仮のNPCとして作ったもので、イマイチな見た目だったため作り直しました。
…が、まだイマイチなのでまた直すことになるでしょう。やれやれ。
ロボットを作り直しがてら、リグの見直しも実施しました。
というかこちらがメインです。
具体的には、キャラを①人型②四足動物③鳥④ユニークの4つに分類し、各カテゴリのキャラが同じリグを共有する形にしました。
多くのゲーム開発ではこれが基本的な作り方だと思いますが、HPHの開発初期はキャラクターの数を大体10体くらいかなーと見積もっていたので、すべて固有のリグを作って済ませる予定でした。
しかし開発が進むにつれ、夢がぷくぷくとふくらんでいき、気がついたら20体も作ることになっていました。
しかもまだ増えそうです。
そうなってくると全キャラに固有リグを作るのはさすがにAnimation BPのセットアップが面倒ですし、20体も入ればちょこちょこアニメーションも使いまわせるのではシメシメ、などと考え今回の見直しとなりました。
まずはロボットに使うべく、人型リグから。
スクラッチから作るのは(リグだけに)骨なので、Rigifyを使います。
RigifyはBlender公式のアドオンで、リグのプリセットとしては一番のお気に入りですが、構造の問題でUE5に持っていく時に余計なボーンが大量についてきてしまうのがネックでした。
どうにかできないものかと思い調べたところ、GameRigという素晴らしいアドオンを見つけました。
このアドオンを使うとワンクリックで必要なボーンだけのリグを生成してくれますワーイ

ところでこのアドオンの作者Armin Halac、どこかで聞いたことがあると思ったらBlenderリギングで有名な本の著者でした。
僕は普段3D関連の本は一切買いませんが(Youtubeでいい)、これは唯一購入した本で、勉強になりました。
おすすめ。
そんなわけでこれから他のタイプも順次制作していきます。
●MegaPlants
5.7にMegaPlantsが追加されました。
実験機能+MacというUE5の最悪の組み合わせにも関わらず、致命的なバグがほぼない優等生な機能です。
これがどのようにハッチポッチハウスに関連するのかというと、主に庭の木に使いたいわけです。

しばらく前に木の原型モデルは完成していて、あとは枝をPCGで配置するだけだったのですが、風エフェクトをどうしようか悩んでいました。
WPOもいいけどパフォーマンス悪いし、なによりライティングがイマイチなので困っていました。
そこに現れたこの新機能。渡りに船、棚からぼたもち、ハッチポッチにメガプランツ。
スタイルが合うように枝や葉っぱのパーツを新調すれば、とても良い木ができそうです。
ただ一つリスキーなのは、UEをアップデートしなければならないことです。
少なくとも5.8にならないとベータ版に移行しないですし、この段階で2つもメジャーアップデートを挟むのはかなり怖いです。
もちろんテストをしつつ慎重に進めていきますが、なんとか導入したいですね。
●そのほか
さて、昨年12月に発表されたEpic MegaGrantsの結果ですが…
落選しました🥲
当選した夢も4回くらい見たんですが、おかしいですね。
今回はけっこう自信があったので、ちゃんと反省しました。
以下反省レポート。
反省反省。
【反省①:自分についての情報を公開していない】
これは盲点でしたが、すごく重要なポイントでしょう。
お金を出す側からすれば、持ち逃げされる可能性だってあるわけだし、どういう人間か分からないと信用できません。
僕も一応顔写真と本名は公開していますが、今はAIでプロフィール画像も作れるますからね タメイキ
次回の提出では(懲りない)、もう少し自分についての情報を盛り込もうと思います。
【反省②:楽しさを伝えきれていない】
ゲーム自体の欠点ももちろん考えました。
一番の問題は、うーん、楽しくないことですね。
おいおい。
いや、僕目線ではかなりワクワクするゲームになっていたのですが、客観的にプレイしてみるとできることがほぼないただのモデルルーム見学ゲームになっていました。
自分の中では楽しい要素がたくさんあることを想像しているので、その補正により楽しく思えただけのようです。
反省反省。
楽しい要素を詰め込むことを最優先課題の一つに設定しました。
【反省③:アマチュア資料】
今更ながら、パブリッシャー向け資料の作り方をリサーチしました。
それで分かったのは、今まで提出してきた資料が全くプロフェッショナルなものではなかったこと。
穴があったらすっぽり全身入りたくなるような資料です。
リサーチをする中でパブリッシャーの知りたい内容もよく分かったので、現在新たな資料を作成中です。
そのうち公開したと思っています。
反省終了。
ではそれを踏まえて今後の予定を見ていきましょう。
●今後の予定
MegaGrantsの結果の反省により、短期的な計画が大きく変更され、ゲーム的に楽しい要素を盛り込んだプレイデモの制作が優先課題となりました。
ボスバトルやクエストなどを改善し、短くても始まりと終わりのある形にします。
それからピッチ資料の制作も並行して進めていきます。
そんなわけで初の合併号でした。
書くのにかなり時間がかかってしまいましたが、無事掲載できてよかったです。
読んでいただきありがとうございました。また次号!
ハッチポッチハウスブログ:2025年11月

今月は仕事が忙しい月でした。
しかし忙しかった割には、スケジュール通り敵キャラ1体を作れましたし、さらに予想外のNPC1体の制作も完了することができました。
さらにさらに空いた時間をぬってフォルダ構造の整理やライトの最適化などを進めることができ、思っていた以上に生産性の高い月になりました。
では順番に見ていきましょう。
●ピギーバンク
今月は頭に少しまとまった時間がとれたので、NPCの制作を進めました。
見ての通り、ぶたの貯金箱です。
ぼくもこどもの頃、青緑色のを持っていました。彼は一体どこに行っちゃったんだろう。
作っている途中でなんだかかわいく無くなってしまったので、最後に目を修正しています。
しかしなぜ彼はぜえぜえ言っているのか?
それは本編を遊ばないとわかりません。
下の画像はコンセプトアート(的な)もの。
これをもとにぽてぽてとモデルを作っていきます。

これを書いている時は気づかなかったのですが、マテリアルを作っている途中でふと思いました。
陶器だからこんな薄い耳はすぐ割れてしまうんちゃうか?
ということで割りましたパッキーン
今回は先月の怪獣とは違ってリグも1からつくりました。
シンプルな造形なので、Auto Rig ProやRigifyなどの既存リグはさすがに無駄が多いかなと思いました。
1からといっても、デフォームボーンを直接コントロールボーンとして使うごくシンプルな作りになので、時間はあまりかかりませんでした。
ウェイトペイントには、blenderが5.0になったということで試しにビルトインのペイント機能を使ってみましたが、しばらく見ないうちにものすごく改善されていて驚きました。
まあ最後に触ったのは2.8とかなので当然といえば当然…。
前回のブログでHandy Weight Paintをかなり推していましたが、今後依存度が減りそうです。
ところで、”あまり”と入力するといつも必ず”甘利”に自動変換されてとても困っています。
そんなに甘利さんの名前使う機会ってあるんでしょうか。
ぼくはそんなにないですね。
●ライトの最適化
ライトはパフォーマンスへの影響がかなり強いので、バッチリ最適化する必要があります。
もちろん巷でうわさの新機能”MegaLights”を使えば(ほぼ)制限なくライトを置けるわけですが、残念ながらMacでは5.7からの対応となっており使用できません。
必要な機能は5.6で出揃ったので、5.7にはアップデートしない予定です。
というわけでライトの最適化作業を進めていきます。
まずView→Optimization ViewmodesにあるLight Complexity Viewをオンにしてパフォーマンスの悪い部分を発見します。
するとこんな感じでライトのパフォーマンスが色で表示されます。赤いのが良くないところですね。


今回のケースはとてもわかりやすく、ポイントライトが犯人です。
ポイントライトは全方位をまんべんなく照らすので、実際には光の当たっていない天井などもライトの範囲として認識されてしまっています。
なので素直にスポットライトに取り替えてあげると…


見た目もパフォーマンスもよくなりましたね。
このようにスポットライトに変えて問題ないものは全部取り替えていきます。
ちなみにライトのパフォーマンスは良い順に、スポットライト→レクトライト→ポイントライトとなっていますが、単純に照らす範囲順なので分かりやすいですね。
最後に見た目の比較画像も置いておきましょう。


●メモリーポップアップ改良
こっそりメモリーポップアップを改良しました。
今までは画面全体にUIが表示されるとんこつスープ的のような濃い演出でしたが、今回の改良により塩でさっと茹でたようなさっぱりした演出になりました。
うーむ。
前の方がいいかも!!
もう少し色々試そうと思います。
●フォルダ構造改変
フォルダ構造の最後の大改変を行いました。
今まではかなり雑に詰め込んでいたものを全てゲームロジックに合うように整理しました。
最も参考になったのは、言わずと知れたAllarのガイドです。
このガイドは分け方の理由づけが書いてあるのがいいですね。
それらが納得できるものばかりであるのがさらにいいですね。
一番なるほどと思ったのは、Contentフォルダ直下にプロジェクト名(例:HotchPotchHouse)のフォルダを作り、その下にCharactersやMapsなどのフォルダを入れるというルールです。
最初見た時はなぜそんな無駄なことを…と思いましたが、理由を読んで納得しました。
アセットを他のプロジェクトから移行したときに既存アセットが上書きされないため、とのこと。
なるほどー。
移行した時にDependencyアセットが一緒についてきて、その中に既存アセットと同名のものがあったら確かに面倒なことになりますよねー。
なるほどー。
なるほどー。
今後はこの構造を採用しようと思います。
と、このようにAllarのガイドをベースにHPHに合わせ分類していき、最終的に以下のような形に落ち着きました。
すべてのフォルダーを表示しているわけではありませんが、構造はわかると思います。

フォルダ構造とは直接的な関係はありませんが、Manager系のBlueprintのイベントをBPIで置き換える作業も並行して行いました。
今までは(恥ずかしながら)循環参照ばかりで、例えばDialogue ManagerとQuest Managerが互いに参照しあい直接イベントをコールするといった状態でしたが、今回の変更で互いに一切参照なく連携する形に変更しました。
これにより、例えば片方を別のBPに取り替えてもちゃんと機能するようになりますし、別プロジェクトに移行する時も余計なもの(Dependency)がくっついてこなくて済みます。
本来であれば開発初期に決めておくべきところですが、当初は何も考えずにパッタパッタキーを打つだけの存在だったため、
そんなことは頭のどの隅にも上ることはありませんでした。
しかしつい先日、
ーーBPIを使いモジュラー性を高めるのだーー
という天の声を聞きました。
ーー他の作品で使う可能性もあるかもしれないしーー
ーー続編とかもあるかもじゃん ガハハーー
そうか…そうかもしれん。
よし、BPIを導入しよう!パッタパッタ
そんな感じです。
●そのほか
HPHのフォルダ構造を変更がてら、Finderのフォルダ構造も一緒に見直しました。人生3回目です。
iCloudのKeep Downloadedオプションを見つけた日からずっと移行したかったので、だいぶすっきりしました。
これまでUEプロジェクトや3Dアセットなどはすべてローカルフォルダで管理してきましたが、とうとうすべてクラウド管理となりました。

さらに一部ソフトの設定データをデバイス間で共有できるようにしました。
シンボリックリンクという機能を使いますが、Macの場合GUIでは作ることができずターミナルを使う必要があります。
こんな便利な機能なんだから、コンピューターに興味ない人も使えるように通常のインターフェースに組み込むべきなんじゃないのか、アップル?
と誰か言っておいてください。

いずれにせよ、これで設定をいじるたびに別のMacにデータをコピペする必要がなくなりました。
ブラーボ ブラーボ。
ちなみにSubstance Painterはシンボリックリンクを認識してくれないため、あえなくデバイスごとの管理となりました。
●今後の予定
イントロで敵キャラを作ったことに触れましたが、今回は公開を見送ることにしました。
というのも、このキャラは実際のロジックなしでは全然面白くないからです。
ロジックも作れば良かったのですが、その前にやるべきことがあります。
AIロジック全体のState Treeへの乗り換えです!
というわけで、12月はState Treeへの移行を開始します!ワーイ
ロジック自体は別のプロジェクトファイルで制作済みなので、それをHPHに合わせて調整する作業になります。
色々な面倒なことが起こる予感がしますが、まあなんとかなるでしょう。
年次計画によると、12月はそれに加えてNPCを2体作ることになっています。
HPHでは珍しい人型キャラを制作予定なので、かなり楽しみです。
これはちょっと公開できなさそうですが…。
いやしちゃおうかな…どうしようかな…。
それから12月といえば、忘れてはならないのはEpic MegaGrantsの結果が出ることです!
12/1~12/5の間に発表ということなので、すぐですね。
結果は各ソーシャルメディアとブログ12月号で報告します。
お楽しみに。
…ところで下のAdd to Wishlistボタン、いまいちセンスないですよね。
スマートフォンだと表示くずれるし。
12月中に変えたいところです。がんばります。
ついでにサイト内の画像をクリックするとポップアップで拡大表示されるようにしたいなー。がんばります。
ハッチポッチハウスブログ:2025年10月

今月の目標であったシステムメニューとメインメニューの制作が無事完了しました!
しかも思ったより早く完成したので、NPCとかつかまり修正とか、他にも色々手をつけることができた生産的な月でした。
●NPC
まずはNPCの怪獣から。
モデル制作部分のタイムラプスを作ったので置いておきましょう。
Blenderでモデリング→Substance Painterでテクスチャ制作→Blenderでリギングという工程です。
モデリングとリトポロジーは通常機能のみで制作しています。
リトポは今後Retopo Flowに切り替える可能性はありますが、とりあえず保留。
そういえば、最近リトポができるAIが実用レベルにまできているというニュースを見ました。
みんな嫌いなリトポですが、ぼくは割に好きなので少し寂しいです。
もちろん自分でやってもいいけど、そうすると仕事が遅い人になってしまいますから…
もうすぐリトポとはお別れの予感。
リギングにはAuto Rig Proを使いました。
少し無駄なボーンが入ってしまいパフォーマンス的にはベストではありませんが、0から作るのはかなり時間がかかるので、トレードオフです。
なんといってもNPCは合計20体以上制作する予定なので(!)、とにかく効率よくこなしていく必要があります。
ウェイトペイントにはHandy Weight Editを使っています。
個人的には必須のアドオンで、これがないとウェイトペイントができない体になっています。


これは参考2D画像ですね。通常であれば色付きでちゃんと仕上げるところですが、今回は頭の中に割とはっきりしたイメージがあった
ので、サムネイルを描くだけにとどめました。
こういうラフなスケッチで済ませた時は、大体いつも計画不足により後でモタつきます(おい)。
スカルプターのみなさん、3D造形に移る前にしっかり細部まで計画を立てましょう。備えあれば憂いなし。
アニメーションもお見せしたいところですが、こちらはプレイ時のお楽しみにしておきましょう。
●メインメニュー
メインメニューのモックアップを作りました。
UIを作る時は、まず他のゲームのUIをゲーム開発者御用達のサイトで確認します👀
メインメニューは結構似たようなものが多い印象。
HPHではパッと見て違うデザインを目指しました。
そして作ったモックアップがこちら!

…
ま、まあ最初はこんなものでしょう。
ひとまずこんな感じでデザイン重視の方向性でいこーということになったのですが、夕食のツナパスタ〜ブロッコリーを添えて〜を食べている時にふと思いました。
「待てよ、HPHは雰囲気が一番重要なのだから当然それを表現すべきなんじゃー?」
そしてできたのがこちらの第二弾!

画像は当然置き換えるとして、レイアウトや方向性はこれで良さそうです。
これでいきます。たぶん。
…結局他のゲームと似た感じになってしまいました。そうか、こうしてみんなここに落ち着くのか。
ちなみに初期案で使った大量のアイコンは、Blenderで自動撮影ロジックを組みレンダリングしました。
メインメニューのデザイン変更によりお蔵入りかと思われましたが、結局システムメニューの背景に使われることになりました。
●システムメニュー
それがこちら!
なかなかどうしていいじゃないですか。どうですか。
今のところ動作確認まで済んでいるのは明るさ調整のみですが、設定メニューの難所はUI制作のみで、あとはUEに元から入っているノードを使うだけなのでものすごーく簡単です。
“Set Screen Resolution”とか、”Set VSync Enabled”とか、ほぼ置くだけです。
今回の制作物で個人的に気に入っているのは、下部に置いてある入力ガイド(Close MenuとかChange Valueとか)です。
これらのボタンは、使用しているコントローラーの種類(PC、PS、Switch2など)に応じて画像が変わるようになっています。
同じような機能が、Common UIというプラグインのCommon Action Widgetにありますが、これの欠点はボタンのスタイルを変えられないことです。
ゲームメニューとシステムメニューでスタイルを変えたかったので、自分で1から制作する運びとなりました。
ちなみにこれ↓がゲームメニュー。下に表示されているボタンのスタイルがシステムメニューと違うのがわかると思います。
システムメニューももちろん実制作に移る前にモックアップを作りました。
やっぱり計画が大事ですから。備えあればふにゃふにゃ。

●つかまり
つかまりロジックとアニメーションを大幅に調整しました。
というか今までは全く機能していなかったので、ほぼ新しく作り直した格好です。
ポイントはカーブにも沿って進むことと、スティックの傾きによって進む距離を調整できることです。
Root MotionにはMotion Warpingというプラグインを使い、動的に変更できるようにしています。
というかRoot Motionには必ずこのプラグインを使っています。
アニメーションに焼き込んでしまうより、Blueprintから変更できる方がずっと柔軟でベターです。
パフォーマンス的にも今のところほぼ影響はありません。
ちなみにコードもきれいになりました✨


●レベルデザイン
先日、MeshPackと言うすごいプラグインを発見した影響でレベルデザインのやり方をまたしても再考することになりました。
このプラグインはBuild時に各レベル内のStatic Mesh、ISM、HISMを集め、同じものは全て一つのISMのインスタンスにするというものです。
ちなみにNaniteがあればISMは不要ではないかという議論がありますが、アクターの数によるCPU負荷はNaniteでも発生するので、ISMにするメリットはあります。なのでこのプラグインはパフォーマンス改善に効果てきめんということになります。
ゲーム開発者ではない人には何言ってんのかよくわっかんねーぞという感じだと思いますが、まあとにかくすごいプラグインです(適当)。
しかしもちろんダウンサイドもあり、ロジック(Construction Script含む)を持つアセットは対象外ということです。
つまりこれまで一生懸命作った並べる系Blueprintは全て対象外ということですね。
うーむ。Blueprintの使用はなるべく控えてMeshPackの効果を最大化するように進めるかネコー、しかし一つ一つ置いていくと調整が面倒だしなータンシオー、 並べる系のウィジェットを作ればいいのかな?ウニウニー
といった雑多な思念が僕の頭を駆け巡ります。
これが普通のプラグインであればパスするところですが、制作者のTore Lervikはエンジンコントリビューターであり、しかもMeshBlendというこれまたすばらしいプラグインの開発者でもあり、かなり信用できます。
サポートも充実しており、実際DiscordでBlueprintの使用の可否を尋ねたらその日の内に返事がありました。
そんな経緯もありかなり迷っています。どうしよう。
投稿直前更新:ハイブリット式で進めることに決めました。
●そのほか
10/30にAffinity系アプリが統合され、一つのアプリとして無料で提供が開始しましたね。
発表前は人々はおおむねネガティブな予想をしていましたが、実際に発表されてみるとかなりポジティブな内容だったと思います。
個人的には、機能やUIが統一化されるのは大歓迎なので、素直に嬉しいです。
しかし発表動画のYoutubeコメントを見ると、人々はそれほど好意的に受け止めていない模様。
Canva(Affinityも持ってる会社)がいずれサブスクを導入すると考えているみたいです。どうなんでしょうね。
僕はCanvaは結構信頼していて、CEOのインタビュー動画なんかを見るとなんとなくBlueskyのJay Graberのような「この人がCEOのうちは大丈夫だろう」と言う感じを受けます。
なのでしばらくはAffinityを使っていこうと思っています(そういえばAdobeは先月解約しちゃったんだった)。
●今後の予定
ところで、今回のブログは公開が早い上に、内容が濃いと思いませんか?
実は9月分までは、月の終盤に入ってからようやく焦って書き始めるという夏休み明け前の小学五年生のようなことをしていましたが、
今月は気合を入れて15日あたりから描き始めたのです。
え?まだ遅い?
そうですか。そういう意見もあるでしょう。
がんばります。
しかし実のところ11月は仕事が忙しく(たぶん)、それほど多くのことはできないのでそんなに早く書き始める必要ないかも、などと思っています。
それほど気合を入れて早めに書き始めることはないよね、マイペースでいいよね、というだらけきったスタンスをとっています。
年次計画的には、敵キャラが1体作れたらいいネー、という感じになっていますし。
とは言いつつNPC1体ではブログが書けませんので、レッドブルでも飲んで(飲みませんが)気合を入れ、1投稿分のプログレスは達成することになるでしょう。
となるとやはり少し余裕を持ってブログを書き始める必要がありそうですよね。
来月号の執筆にとりかかるので今月はこの辺にしておきましょう。また来月:)
ハッチポッチハウスブログ:2025年9月

今月はライティング、オーディオなど、没入感を高める作業がメインでした。
ハッチポッチハウス(以後HPH)では、雰囲気は最も重要な要素の一つなので、いつも以上に気合を入れました。ハッ
それからEpic Megagrantsの応募締め切りがあったので、調整がたくさん入りました。
●ライティング
今月の目玉はライティングです。
しばらく放置してきましたが、Mega Grants応募に際して改めて設定しました。
現状こんな感じです↓ ゴッドレイがいい感じですね。画質が悪いのはワードプレスのせいです。

Ultra Dynamic Skyのパラメーターをカチャカチャいじり、理想に近づいてきました。
残る大きな障壁としては、昼夜の切り替わりがスムーズではないことですね。
昼と夜では、特にExposureなどの設定を大きく変更しているので、スムーズに変化しないと急に眩しくなったり、真っ暗になったりしてしまいます。
下の動画では、昼と夜を切り替えつつそれぞれの設定を適用する自作ウィジェットを使っているところですが、切り替える時に画面が真っ白になってしまいます。
プレイ中にも同じことが起きているので、これは修正する必要があります。
10月中には直せるかなー。

●サウンドデザイン
あまり注目されませんが、映画やゲームにおけるサウンドは個人的にはとても重要だと思っています。
押井守の作品に”スカイ・クロラ”という映画がありますが、音がすごく良いです。ほぼASMR。
お気に入りはコーヒーを淹れるシーンです。コーヒーを淹れる動作は見せず、音だけで表現するという作画コストを抑えた素晴らしいシーン。
コーヒー淹れるアニメーション大変そうだもんね。
コーヒーはさておき、HPHでもサウンドにはすごく力を入れる予定です。
良い音は高価なので、ひとまず仮の音を設定し後でスワップできるように作っています。
今月は、庭の環境音を作りました。
鳥がぴーぴー木がざわざわ。そんな感じです。
単に長めの環境音をループで置けば良いと思ってしまいそうですが、それをやるとプレイヤーは必ずループしていることに気づいてしまい、没入感が薄れてしまいます。
む、この鳥の鳴き声のあと絶対同じタイミングで風の音がするぞ!うそっぽい!となってしまいます。
その問題を解消すべく、SoundscapeというEpic公式のプラグインを導入しました。
プレイヤーの周囲のランダムな位置にランダムな音を発生してくれる大変すばらしいプラグインです。
設定もものすごく簡単で、良いチュートリアルを見れば2時間もあれば使えるようになります。
あとサウンドに関していうと、ゲーム業界の友人が音楽を作ってくれることになりました。
来年1月に予定しているトレイラーでお披露目できると思います。
お楽しみに!
●そのほか
①UI素材をたくさん作りました。




アビリティ用アイコンを作ったり….
PC用のボタンを作ったり…
クエストUI用のチェックボックスを作ったり…
②レベルデザインを再スタートしました。
ライティングの項目にあるように、今まで配置したアセットをおおむね削除し、新しい機能やクエストに合わせての再配置を開始しました。
余談ですがこの画像は引っ越し前のような雰囲気がただよっていてとても好きな一枚です。こんな空気感を再現するのがHPHの命題の一つです。
③せみのぬけがら
今月は調整/修正ばかりであまり新しいものを紹介できなかったので、せみのぬけがら(メモリー)を置いておきましょう。
それにしてもなぜセミの抜け殻はこんなに美しいのか?
●今後の予定
来月はメインメニューと設定画面の制作を予定しています。
それとNPCも本格的に制作が始まり、スカルプトのタイムラプス動画を作るベく奮闘中です。
多分10月号で一つくらいは盛り込めるかなと思います。
それからEpic Mega Grantsの結果は12月の初旬に通知されるので、可否に関わらずソーシャルメディアとこのブログ(12月号)で報告します。
もしよかったら下のビューティフルなボタンを押してsteamページに行き、ウィッシュリストに追加していただけると励みになります👍
ではまた来月。
ハッチポッチハウスブログ:2025年8月

●レベルデザイン
ついに本格的なレベルデザインが始まりました!
レベルデザインとは、背景アーティストが作った3Dデータを実際に配置して世界を構築していく作業です。
ゲームを作る前は、ぽんぽん3Dモデルを置いてけばいいんじゃないのフーン などと思っていましたが、いざ自分でやるとなるといろいろ考えることがありました(あらゆる物事が大体そんな感じですが)。
ハッチポッチハウスでは、ワクワクする世界にすることが一番大事なので、それを軸に考えていきます。
この角を曲がったら何があるんだろう、とか、こんなところに隠し通路が、とかとか。とにかくワクワクを重視します。
その上で、カメラがガタガタしないように気をつけるとか、通常ジャンプだけで行ける場所とハイジャンプじゃないと行けない場所をはっきり分けるなど、プレイヤーがストレスなくプレイできるように気を配りまくります。
配置するためのツールを作る必要もあります。
本棚を作るのに本のStatic Mesh(SM)を一つ一つ配置していったら日が暮れてしまいますし、パフォーマンス的にも良くありません。
何個も同じものを並べる場合は、必ずInstanced Static Mesh(ISM)を使ってコンピューターに楽をさせてあげます。
たとえば「はらぺこあおむし」を150冊並べる場合、SMを使うと「はらぺこあおむし+はらぺこあおむし+はらぺこあおむし+…」といった感じで処理されますが、ISMの場合「はらぺこあおむしx150」といった感じになり、断然コンピューターに優しいはらぺこあおむしになります(?)
そんなわけでいろいろなツールを作ったので、一部抜粋し動画にしました。
動画にするほどじゃなかったかも…
それで実際どれくらい配置が進んだかというと、8月下旬現在、まったく進んでいません!
いや仕事が忙しくて(言い訳)
9月はがんばります。
●エリアシステム
広い空間を移動するゲームでは、通常エリアごとに分けてロードとアンロードを切り替えることでパフォーマンスを向上します。
現在のプレイヤーの位置から見えない場所は不要なので、アンロードしてコンピューターの負荷を軽くしてあげます。
ハッチポッチハウスでも部屋ごとにエリアを分割しています。
UE5ではLevel Streamingという機能を使うのですが、問題は一度アンロードすると再度ロードした時に元の状態に戻ってしまうことです。
つまり一回アンロード→ロードすると、開けた宝箱が元どおりになったり、倒した敵が復活したりしてしまいます。
それを防ぐために、今まで押入れにしまってあったセーブシステムを引っ張り出し、ちゃんと機能するように調整しました。
ゲームを作る前は、セーブできるのは当たり前じゃんかニャムニャム などと考えていたのですが、いざ自分で作るとなるとニャムニャムしている場合ではなくなってきます。
セーブシステムは説明しても面白くないので、割愛します。ごめんねセーブシステム。
ところで、ぼくは専門学校でUE5講座を担当していますが、動画制作がメインなのでロード/アンロード機能やセーブシステムを作る必要がなく、すごーーーーーーく気が楽です。
まあゲーム作りはこのめんどくささが最高なんですが。
それはさておき、これらの機能を組み合わせエリアシステムがほぼ完成しました。現状外から見える明確な違いは、エリア間を移動すると右上のコレクティブルが切り替わること。どうことかわかるように動画にしました。
…
動画にするほどじゃなかったかも…
●ボス戦
先月決めかねていたState Treeへの乗り換えですが、UE5.6へのアップデートが少しリスキーなので、ひとまず保留となりました。
それに伴い、ボス戦の実装も先送りすることにしました。
いずれSTに乗り換えることはほぼ確実なので、BTで作ってしまうと結局無駄な労力になってしまいますので…
STのロジック自体は、別のプロジェクトで完了していて、いい感じで動いています。ロジックもかなり無駄なくできたと思います。
あとはUEが5.6.3くらいになり、安定するのを待つだけです。
ちなみに5.6のMac上でのパフォーマンスがイマイチだとぴよぴよソーシャルメディアで呟いていましたが、学校から借りているM4 Max Macbookでは5.5とそれほど変わらない速度で動くので、もしかしたらぼくのM2 Max Studioではそろそろ力不足なのかもしれません。
まだ分割払い残ってるんだけどなー…
●そのほか
水エフェクトがかなり理想に近づいてきました。
もう1,2回の調整でバッチリなエフェクトになると思います。
これまでの進化の歴史としては、2D画像→2.5D→形状固定3D→ダイナミック3D(VAT)という感じ。
ポケモンで言うとリザーゾンになりたてのリザードンというところでしょうか。
それから会話システムやアビリティシステムなどなど細かな不具合を直したり、コードを整理整頓しました。
散らかったコードをきれいにするのは一番好きな作業の一つです。
こんな感じ↓でごちゃごちゃヌードルをすてきヌードルにします。
動画を作っている途中で動画にするほどじゃないかも…と思い、画像にしました。


●今後の予定
あと3週間ほどでEpic Megagrantsのしめきりです。
とにかくプレイできるBuildをしなければいけないので、9月の前半はほぼ、こまごました調整にあてる予定です。
Megagrants提出後は、メインメニュー(はじめから、つづきから、設定)を作ったり、NPCや敵を増やしたりする予定です。
ではまた来月!
ハッチポッチハウスブログ:2025年7月

●アセット完成
アセットの制作が(ほぼ)完了しました!
合計でいくつ作ったのか数えてみたら、およそ900個でした。
前回のデモの時点で300個くらいはできていたので、600個くらい追加で制作した形になります。
ただ、以下で紹介している通り新規制作に加え既存のアセットも半分以上調整が入ったので、実質的にはもっとたくさん制作した形になります。
そんなこんなで、本当ははるか昔(2025年1月)に完成する予定でしたが、現在まで持ち越してしまいました。
なぜ調整が入ったのかというと、NaniteとLumenへの最適化の必要が出てきたからです。
制作開始当初は、これらの新機能に関する知識が乏しく、従来の手法でアセットを作っていました。
しかしこの1年の間に知識がアップデートされ、これまでに作ったアセットの欠点がはっきり見えるようになってしまいました。
直さなくてもあるいはなんとかなったかもしれませんが、気持ちわるくて夜も眠れず、すべてのアセットを点検/修正をすることにしました。
具体的な作業としては、Naniteに最適化するためにメッシュの重なり(Overdraw)を減らすためになるべく一塊のメッシュにしたり、Lumenの苦手な凹型の形状を避けるべくメッシュを分割するのがメインでした。
Naniteの最適化はこんな感じ↓


この程度の重なりであれば一般的にはそれほど問題にはならないと思いますが、HPHはとにかく物が多いゲームなので、1アセットあたりの負荷を減らさないとちりが積もって山となりフレームレートを押し下げてしまう可能性があるので、割と重要な作業です。
それから全メッシュに対してカスタムコリジョンも一緒に作りました。
つかまりなど精密なトレースが必要なオブジェクトがほとんどなので、自動生成ではなくすべて自作しています。
アセットを非破壊的な方法で作っておかげで、そこまで大変な作業ではありませんでした。
大体のアセットは、モディファイアーやジオメトリーノード、マテリアルなどを削除すればコリジョンの原型ができるようになっています。あとはゲーム内でのつかまりの可否や立ったまま通れるかどうかなどを加味し調整するだけです。


そうして完成したたくさんのメッシュとコリジョンはUSD形式で書き出され、Unreal Engine 5へと輸入されていきます。
Blenderを使う場合、通常fbxで書き出すことが多いですが、今回はBlender内でアセットの配置をおおむね終えたかったので、複数のオブジェクトを位置はそのままにUE5にインポートできるUSD形式を選択しました。
これは割と新しい形式で、ワークフローが確立されているわけでもUE5がバッチリ対応しているわけでもなく、色々なトラブルがありました。
なにはともあれ材料は一通り揃ったので、あとはクエストやストーリーに合うようにぽちぽちとアセットを配置していくだけです。
というと簡単そうですが、考えることが山ほどあります。
その辺りは次回ご紹介します(たぶん)。
●VAT
Vertex Animation Textureの略です。
テクスチャに頂点のトランスフォームを保存し、アニメーションとして使用します。
実際に頂点が移動するわけではなく、マテリアルでの表現=GPUによる処理なので比較的負荷が少なく、リアルなエフェクトを作れます。
これを作るためにHoudiniを使い始めましたが、今月の作業時間の半分くらいはHoudiniの勉強に充てることとなってしまいました。
しかしそのおかげで水以外にも色々なものを作れるようになったし(炎とか雪とか)、趣味のGeometry Nodes (Blender)に活かせそうな点がたくさん見つかり、満足しています。
今のところでき上がっているエフェクトは2種類ほどですが、今後ほぼすべての液状エフェクトをVATで置き換えます。
それと最適化がまだなので、Niagara Data Channelsを使い個々のエフェクトをインスタンス化=軽量化する予定です。
●State Tree
5.6で大幅なアップデートを受け、致命的なバグがほぼなくなりました。
細かいバグはちらほら見受けられますが、おおむね実戦使用に耐えうる安定性を獲得したようです(細い目)。
ということでBTからSTへの完全移行作業が進行中です。
…のはずでしたが、5.6がMacのレンダリングシステム(Metal)に最適化しておらず、パフォーマンスがかなり落ちる(-15fps)ことが判明したので、ひとまずアップデートは見送ることにしました。
こまったこまった。
ちなみにこれを書いている間に5.6.1がリリースしましたが、全く直っていませんでした。
こまったこまった。
●メモリー
今月もメモリーをコツコツ作っていきました。
少しだけご紹介すると、だいたいこんな感じのものを作っています。


今後もコツコツ作っていきます。
ブログでは多分もう紹介することはありませんが、裏ではコツコツメモリー作ってるんだな、と思っておいていただけると幸いです。
●今後の予定
9月のEpic Megagrantsに向けてかなり時間が少なくなってきたので、
レベルデザインとボス戦に集中する予定です。
それからHoudiniを勉強するのに時間をかけたせいでなかなか手をつけられなかったクエストを進めます。
あと、諸々の調整、バグ修正があります。実はこれが一番時間がかかりそうです。
いやしかし5.6に移行できないのは痛いですね。
BTでボスを作ってもいずれお蔵入りになることがほぼ確定しているし、うーん。
次のパッチでパフォーマンスが改善されることに賭けてSTで作ってしまうか、うーんうん。
どうなったかは8月号でご報告します。
ではまた来月。
ハッチポッチハウスブログ:2025年6月
●ブログをはじめました。
このブログでは、ハッチポッチハウス制作の進捗、舞台裏、今後の計画などをご紹介します。
毎月更新する予定なので、暇な時にのぞいてみてください。
Mastodon、BlueskyやXでもぷちぷち発信していますので、そちらもよろしくお願いします。
というわけで今回は2025年6月の進捗となります。
●UI大刷新
UIを刷新しました。
最初に作ったUIがイマイチでとにかく速く直したかったので、今回無事終えることができかなりすっきりしました。
どこがどう変わったかというと、こんな感じ↓
諸事情につき新バージョンはモックアップのみの掲載となりますが、実際の制作物もほぼこのまま再現しています。

UI大刷新は常に最優先事項の一つでしたが、UI制作は専門外なこともあり、腰が重すぎてしばらく見てみぬふりをしてきました。
今回覚悟を決めて全面的な刷新に乗り出したわけですが、予想通り大変な作業でした
どれくらい大変だったかというと、ブログの初投稿の最初の話題に持ってくるくらい。
しかし苦労するということはそれだけ伸び代があるということ(ポジティブ)。色々なことを学ぶことができました。

具体的にどのように進めていったかというと、まずAffinity Designerでモックアップを制作し、全体のデザインを固めました。
一番迷ったのはダークテーマにするかライトテーマにするか。
最初はライトテーマを採用する予定でしたが、最終的にはプレイヤーの皆さんの目を守るためにダークテーマにしました。
ちなみにそれに合わせてサイトもダークテーマに変更しました。サイトは今後スイッチできるようにする予定です。お楽しみに。
余談ですが、Affinity Designerは良いですね。新しいソフトなので起動も速く、かなりサクサク動きます。そして買い切り。文句なし。イラレから完全に乗り換えました。
モックアップの後はUE5上で実際にUI素材を作り、配置していきます。ここまではかなりサクサク。
大変だったのはこの後のロジック作りでした。特にアビリティメニュー。
…テキストでの説明を試みましたが難しいので、まあ何はともあれ大変だったと言うに留めておきましょう。
テクニカルなことを除けば、クリーンなコードを書くことへの強いこだわりが災いした面はあります。
きれいに整っていないとなんだかもやもやするんですよね。デバッグや調整しやすさを考慮すると整えておくに越したことはないですが、やりすぎ注意ですね。
●スケジュール
9月のEpic Mega Grants提出に向けて改めてスケジュールを見直しました。
早くやらねばと思ってはいたのですが、いかんせん腰が重く…
でもやりました。
具体的には、カテゴリごとに大目標を設定しObsidianでチェックボックス付きで列挙しました。
さらにそれらの大目標を分割し、1週間単位→1日単位のタスクにしスケジュール表に記入します。後は毎日コツコツとこなしていくだけです。
これをやっておくだけで何をすべきかが明確になり、やる気も出るし無駄な心配事が減るし、いいことだらけです。
ちなみにこのスケジュール表は昔自作したもので、以来使い続けています。やっぱりカスタムメイドが一番ですね。


●新アビリティ
スチームアビリティが追加されました!
やっぱり新しいスキルが増えると華やかになりますね。これまでは無機質な制作物が多かったけど、ようやく有機的になってきたという感じ(よくわからん)。
とにかくゲームらしくなってきました。
追加予定のアビリティはまだたくさんありますが、ネタバレになってしまうのでここで紹介することはもうないかもしれません。
このジレンマはゲーム開発あるあるですね。公開したいけどあんまり見せたら楽しみが減っちゃうよな、どうしようかな。という。
そういえば某アニメーションスタジオ(ジブリ)の某プロデューサー(鈴木敏夫)がアバター2について「予告編だけ見たら話全部分かっちゃうから観る必要なくなっちゃうね」的なことを言っていましたね。
でも結局アバター2は大ヒットしたし、ネタバレしようがしまいが面白そうであれば観るというのが真実かもしれませんね。
どうしようかな。
●そういえば…
EpicがUnreal Engine 5.6をリリースしましたね!
Meta HumanやMovie Render Graphなどなど素晴らしいポイントが盛りだくさんですが、個人的には一番嬉しいのはState Treeが大幅に改善されたことですね。これでBehavioral Tree卒業の目処が立ったというものです。BTは昔からある機能でバグも少なく使えるには使えるんですが、いかんせんごちゃごちゃしすぎですね。
それに比べてこのSTのスッキリ感。どうですか。いいですね。
UIのところでも触れましたが、ぼくはなんといってもロジックやコードがきれいに整っていないと気持ちが悪いタチです。
しかし部屋は普通に散らかっています。現実世界はいいんです。
5.6.1になったらダウンロードして、BTのロジックを全てST移行する予定です。
8月初旬には移行する予定なので、またここで報告します。


●リグとアニメーション作り直し
タビのリグを作り直しました。
大変でした。
その甲斐あって前バージョンより遥かに柔軟性のある美しいリグができました。
新しいリグに合わせてアニメーションも作り直し、ついでに24fpsだったのを60fpsにしたのでずいぶんヌルヌル動くようになりました。
アニメーションは撮影が面倒なので(すみません)、今回はお披露目なしです。次のデモ動画でバッチリ観れるのでご期待ください:)



●メモリー
メモリーも作らなくてとは思っていたけど、先のばしにしてきたものの一つ。数が多すぎてひるんでいました。
1週間に1個を目標にコネコネつくり続け、現在6個ほど完成。
最終的には40個くらいになる予定なので、あと9ヶ月くらいで完成ですね。先は長い。
それと今月の成果ではありませんが、ロジックも作り直しました。前回のデモ制作時はFlipbookというペラペラマンガ機能を使っていたのですが、今回はおとなしくSceneCaptureComponent2Dに切り替えました。Flipbookの時に発生していたロード中のボヤボヤがなくなったので喜んでいます。


●今後の予定
直近のマイルストーンはなんといってもEpic Mega Grantsへの申し込みです。
ここだけの話ですが、次で3回目の挑戦となります。
締め切りは9月の22日なので、8月中には主要な機能をすべて実装し終え、9月は仕上げに充てる予定です。
重めの作業としてはクエストの実装、AIのStateTreeへの移行、水エフェクトの作り直しなどがあります。
というわけで今回のブログはこの辺で。
思ったより準備に時間がかかり、7月も終盤になってしまいました。来月は15日までのアップロードを予定しています。
読んでいただきありがとうございました。ではまた次回!



